かりん先生のドックトレーニング講座

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食糞問題

食糞行動
食糞
パピーが食糞を行うのは本能的なものが原因です。7~8ヵ月ぐらいまでは子犬は栄養吸収がうまくできません。栄養が吸収できてないまま出てしますのでもう一度体内に取り入れようと食糞を行います。成長に伴い、食糞は行わなくなるので心配はありません。成犬が食糞を行う場合はフードのにおいが強いことが考えられます。犬には味覚がありません。わずかに甘味がわかるぐらいです。犬が食べ物を食べるのはにおいで食べています。フードのにおいが強すぎると糞にもにおいがついたまま出てきます。美味しいにおいがするため犬は食べるのです。そういった場合フードを変えるだけで簡単に食糞をやめさせることが出来ます。食べる習慣がついてしまっている可能性があるので糞をしたらすぐに回収して食べさせないことも大切です。それでもおさまらない場合糞にタバスコをかけるなど食糞に対する悪いイメージをつけることによりやめさせていきます。
 

犬のボディーランゲージの説明

犬のボディーランゲージの説明
 
ボディーランゲージとは視覚によるコミュニケーションである。犬は言葉で会話するのではなく、体・顔・耳・尾・動作などを使い、お互いの意思を伝達している。
体の一部だけではなく、総合的に見る必要がある。
 
★先制型攻撃(挑戦)
耳を前方に向けて、鼻にしわを寄せ、犬歯をむき出しにして相手を睨みつける。
頭を上げて、足を踏ん張って立って、体を少し前のめりにし、毛を逆立てて唸り声を上げる。
敵が一歩でも近づいたら攻撃しようという構え。
 
★防御型攻撃(回避)
姿勢を低くして、しっぽは丸めて後足の間にしまい、毛を逆立てます。
耳を後方に倒し、くちびるを後ろに引いていたら恐怖心を感じている。
耳を後ろに倒しながらも、鼻にしわを寄せて歯を見せ、唸り声を上げたらさらに恐怖心が高まっているサイン。
追い詰められれば攻撃に出る危険な状態。
 
★警戒
耳を前方に向けて、口を閉じ、しっぽを立てる。遠くまで見えるように高い姿勢をとって、注意を集中させる。
 
★恐怖
しっぽを下げる。
怖いことがあった時に下がる。
 
★恐怖、服従
姿勢を低くして、しっぽを隠しこむ
恐怖の場合、毛を逆立てたり、鼻にしわを寄せて歯を見せる
服従の場合、もじもじと這いつくばるようにフセをしたり仰向けになる。
 
★警戒、攻撃
しっぽを立てる
前方に何か気になるものを見つけたり警戒している
相手に挑戦的に攻撃をする構え。
 
★喜び、攻撃
しっぽをふる
体をくねらせたり、明るい声でわんわんと軽く吠えたり、全身で嬉しさや楽しさ、友好の気持ちを表現する。
攻撃体勢をとっている時もしっぽを振る時があるので前傾姿勢になっていないか、警戒心むき出しで吠えていないか注意する。

テリトリーに入って来るものへの警戒

テリトリーに入って来るものへの警戒
★チャイムに吠える
→チャイムを鳴らすたびにおやつをあげてチャイムの音を良いイメージに変える
→手からおやつをあげてもすぐに吠える場合は小さくしたおやつを床にばらまく
→おやつをうまく使ってインターホンの音から気を逸らす
→音が鳴ったら吠えるという仕事をしているつもりなので吠えるという仕事から飼い主の元へ行って座るという仕事に置き換える(オイデ→オスワリ)
★人が来たら吠える
→知らない人からおやつをもらうなどして良い経験を増やす
→お客さんと外で会って一緒に入る(お客さんに先にテリトリーにはいってもらう)
→ハウス=安全地帯だと教えてお客さんが来たらハウスに入れ長持ちするガムやコングなどを与える
→吠えている時に中途半端に声を掛けない。飼い主に応援されていると勘違いする。しっかりと叱らなければ吠えたことにより対象物を追い払ったと勘違いする。
★知らない犬が来たら吠える
→向こうから犬がやってくるのが見えたらオスワリをさせる。犬が通りすがる時におやつをあげて気を逸らす。
→怖くて吠えているようであれば叱らないでなだめる。オスワリをさせて落ち着かせる。
★車や自転車、怪しい人を見て吠える
→追いかけて吠えようとしたらリードを引いて違う指示(オイデ等)を出す。車や自転車をゆっくり走らせて練習する。追いかけて吠えずにいたらたくさん褒める。
★見知らぬものを見て吠える
→リードでコントロールし、見知らぬものの近くに近づく。吠えたらオスワリなど指示を出して落ち着かせる。オーナーが触って大丈夫なことを教える。

代表的な吠えのパターン

代表的な吠えのパターン
 
★刺激に慣れておらず怖くて吠える。
突然の物音に吠える
電話の音に吠える
他犬の鳴き声に吠える
工事の音に吠える
掃除機に吠える
雷の音に吠える
見知らぬ人に吠える
 
→怖くて吠えている。叱らずになだめる。安心できるハウスやマットなどを教える。
→不快なものを好ましいものに。不快なものが何もしてこないことに慣らしてあげたり、不快なものが出てきた時におやつなど嬉しい事が起こるようにする。
→小さな音から慣らしていく=脱感作
 
食事や散歩など自分のしてほしいことを要求している。
ケージから出してほしくて吠える
ごはんが欲しい、散歩に連れて行って欲しいと要求吠えする
→いつもの時間の前にお散歩に行ったり、ごはんをあげたり、犬が要求を出す前に要求を叶える。その後、時間通りに散歩やごはんにしない。
→おすわりやふせ等、指示に従わせてそのごほうびとして要求を叶える。
→あくまで主導権は飼い主にあるとわからせて要求に答えない。
→無視をする。非常に難しい。無視をすると決めたら一切目線を合わせない。20-30分あきらめるまで待つ。

吠え

吠え

吠えている時の犬の様子をしっかり観察してもらう
興奮状態になっていることを納得してもらう
まずは犬の動きを止めて興奮を鎮めることから始めましょう
動きを止めることの大切さを説明
-動きが激しくなるとさらに興奮していく
-動きを止めて心臓のバクバクを止める
声の掛け方
-声が届いていないようであれば声を掛けない
-黙って犬を止める
-吠えが止まった時にほめるが、ほめてテンションが上がるようであればほめない
 
そもそも犬が吠えるというのは自然なこと
そもそも犬は吠えるのが仕事で今まで選択繁殖されてきた生き物である。
選択繁殖とは・・・
動物の持つ望ましい形質を維持し、望ましくない形質を遺伝的に排除すること。個体の品質を改良することを目的として行われる計画的な繁殖。
犬にとって吠えるということはごく自然なことであり、本能である。ただ、人と都会で一緒に暮らしていく中で吠えるのは問題であり、人と快適に暮らしていくには吠えは止めなければならない。
吠えないように事前に声かけをしたり、吠えてもすぐに止めることができるようになることが大切。
 
指示がないと吠える
大人しく吠えない子を希望するのであればまずはしっかり指示を聞かせるということが大切。
例え、盲導犬などいくら厳しい訓練を受けてきた犬でもしっかりとした指示がなければ吠えるし、引っ張る。
「静かに!」といった指示を明確に出すこと。

■具体的な問題行動と対策■

■具体的な問題行動と対策■
 
★吠える★
 
吠える犬に対処する方法は二種類ご紹介します。
 
動物は頭を制すると体かついてきます。なので馬の手綱も牛の鼻輪も顔についています。
吠える犬に対しては吠える対象物から目線を逸らさせることが大切です。
吠える対象物が現れたら自分の体の左側に犬の前足の付け根と後足の付け根を押さえつけます。
この時吠える対象物は見えない方向に犬を押さえつけ、対象物を見ようと犬は必死になって暴れますが、必ず手を離さないで下さい。
「静かに!」と話しかけて、吠えなくなったら徐々に拘束を緩めていき、緩めても大丈夫なようであれば手を離してしっかりと褒めてあげましょう。「静かに」という声掛けは必ず落ち着いた声で話しかけましょう。犬が吠えている時、飼い主が大きな声で話しかけると犬は応援が来たと勘違いします。
 
もう一つは天罰方式です。犬は金属音が嫌いです。お茶の葉が入っている缶のようなものに釘を入れて犬が吠えた瞬間それを犬の近くに投げます。この時飼い主が缶を投げている姿は見られない方が効果的だと言われています。吠えると嫌いな音が鳴るので犬は次第に吠えなくなります。
 
★噛む★
 
噛む犬に対して効果的な方法はありません。中には噛む犬は訓練を行わないというトレーナーもいます。素人ではなかなか対応が難しいものです。噛む犬に対しては素早く馬乗りになり首輪に両手の親指を通します。そのまま床に押さえつけ、後退しないように足で退路を塞ぎます。一見犬が苦しそうですが親犬は子犬を運ぶ時、首の後ろを噛んで運びます。首の後ろの皮は分厚くなっているので犬はあまり痛くありません。しかし首の手前(のど)は苦しいので、首の手前は決して絞めないように注意して下さい。しばらくすると犬は「キューンキューン」と鳴き始めます。
しかしここで反省したと思い、手を放すと犬は逃げるか手が離れた瞬間反撃に出てきます。犬が本当に反省した時は体の力がふっと抜けます。ただ体の力が抜けるまでに5分かかる子もいれば、50分かかる子もいるそうです。それまではトレーナーと犬の根性比べです。体の力が抜けることを確認したらそっと指を一本抜き、暴れることがなければもう一本の指を抜いてそっと犬を触ります。抵抗がなければ普通に触って大丈夫です。
 
食糞
 
パピーが食糞を行うのは本能的なものが原因です。7~8ヵ月ぐらいまでは子犬は栄養吸収がうまくできません。栄養が吸収できてないまま出てしますのでもう一度体内に取り入れようと食糞を行います。成長に伴い、食糞は行わなくなるので心配はありません。成犬が食糞を行う場合はフードのにおいが強いことが考えられます。犬には味覚がありません。わずかに甘味がわかるぐらいです。犬が食べ物を食べるのはにおいで食べています。フードのにおいが強すぎると糞にもにおいがついたまま出てきます。美味しいにおいがするため犬は食べるのです。そういった場合フードを変えるだけで簡単に食糞をやめさせることが出来ます。食べる習慣がついてしまっている可能性があるので糞をしたらすぐに回収して食べさせないことも大切です。それでもおさまらない場合糞にタバスコをかけるなど食糞に対する悪いイメージをつけることによりやめさせていきます。
 
★拾い食い★
 
拾い食いを行う子に対してはわざとフードを床に落として、拾い食いを行う前に下からアゴをたたき上げることによりやめさせます。普段から一度下に落ちたものは一度回収してしまってから与えるなど徹底して拾い食いを防止しなければなりません。慣れて来たらフードをよけて通ります。なお、とっさに食べたものを出させるアウトも並行して練習を行う方が理想的です。
 
★飛びつき★
 
飛びつく犬には号令は「オフ」でトレーニングを入れていきます。フセをさせた状態で短めにリードを踏み、飛びつくこうにも飛びつけないようにしたまま飛びつこうとした瞬間に「オフ」と号令をかけます。慣れて来たら飛びついてきた瞬間に「オフ」といいながら足を振り払い、飛びついて来なくなったら褒めます。
 
★トイレ★
 
トイレトレーニングで大切なことは叱らないことです。トイレトレーニングで叱ると犬はトイレをすること自体がいけない事だと勘違いをし、我慢をしてしまったり飼い主が見ていないところでしようとしてしまいます。トイレシートでしていることを褒めることが大切です。初めは散歩に行く時にシートを持っていき、おしっこをし始めたらおしっこがかかるようにシートをひろげます。シートにおしっこをしているところを見せて「賢いね」と褒めます。徐々にシートを引いてからおしっこをさせて褒め、初めは外の電柱、玄関の前、玄関と徐々に家の中に近づけていきます。
 
★マーキング★
 
マーキングは外させないことが大切です。外でマーキングを行おうとしたらリードを強く引き、やめさせます。おしっこは最初の一回でほとんど出すので二回目以降はマーキングです。必ずやめさせましょう。もしおしっこがまだ残っているのではないかと心配になるようならば最後にもう一回だけさせて散歩を終わりましょう。
 
★引っ張り★
 
引っ張りにはサイドが効果的です。犬が自分より前に出ようとしたらリードをゆるめた状態から強く引き自分の体側につけます。犬に行きたい方向に行かせないよう、素早く犬の前に回り込んで進路を塞ぎます。繰り返しこれを行うと少しずつ落ち着いてきてゆっくりと歩くようになります。
 
★落ち着きがない★
 
テンションがどうしてもあがってしまう子には落ち着いて接することが大切です。例えば素早く歩くと犬はテンションが上がってしまいます。触る時も首輪を持ってゆっくりと落ち着いた声で話しかけながら話すことが必要です。

犬が問題行動を起こすこと

犬が問題行動を起こすこと
 
これはすべて飼い主に責任があります。
 
一度覚えてしまった問題行動はなかなかなおりません。
 
未然に防ぐことが一番ですが、覚えてしまった問題行動はじっくり時間をかけてなおしていきまよう。
 
犬が問題となる行動を起こした時、飼い主さんはどのように対応しているのか?
 
その結果どのようなことが起きているのかしっかり分析しましょう。
 
 
犬のトレーニングで一番大切なのは白黒はっきりさせることです。
 
犬にとってグレーゾーン程わかりにくいものはありません。
 
「まぁーいっか」は必ずやめましょう。
 
 
レーニング中は犬に遠慮をしてはいけません。
 
かわいそうだと思わないことも大切です。
 
例えば犬を連れている時、まっすぐに歩けない。
 
飼い主が犬に歩調を合わせているからこのような事態が起こります。
 
飼い主は毅然とした態度で犬と接することが必要です。
 
飼い主がしっかりしたリーダーであれば犬は安心して生活を送ることができます。
 
犬のストレスと少しでも減らすためにもしっかりとしたリーダーシップは非常に大切です。