かりん先生のドックトレーニング講座

かりん先生のドックトレーニング講座

■具体的な問題行動と対策■

■具体的な問題行動と対策■
 
★吠える★
 
吠える犬に対処する方法は二種類ご紹介します。
 
動物は頭を制すると体かついてきます。なので馬の手綱も牛の鼻輪も顔についています。
吠える犬に対しては吠える対象物から目線を逸らさせることが大切です。
吠える対象物が現れたら自分の体の左側に犬の前足の付け根と後足の付け根を押さえつけます。
この時吠える対象物は見えない方向に犬を押さえつけ、対象物を見ようと犬は必死になって暴れますが、必ず手を離さないで下さい。
「静かに!」と話しかけて、吠えなくなったら徐々に拘束を緩めていき、緩めても大丈夫なようであれば手を離してしっかりと褒めてあげましょう。「静かに」という声掛けは必ず落ち着いた声で話しかけましょう。犬が吠えている時、飼い主が大きな声で話しかけると犬は応援が来たと勘違いします。
 
もう一つは天罰方式です。犬は金属音が嫌いです。お茶の葉が入っている缶のようなものに釘を入れて犬が吠えた瞬間それを犬の近くに投げます。この時飼い主が缶を投げている姿は見られない方が効果的だと言われています。吠えると嫌いな音が鳴るので犬は次第に吠えなくなります。
 
★噛む★
 
噛む犬に対して効果的な方法はありません。中には噛む犬は訓練を行わないというトレーナーもいます。素人ではなかなか対応が難しいものです。噛む犬に対しては素早く馬乗りになり首輪に両手の親指を通します。そのまま床に押さえつけ、後退しないように足で退路を塞ぎます。一見犬が苦しそうですが親犬は子犬を運ぶ時、首の後ろを噛んで運びます。首の後ろの皮は分厚くなっているので犬はあまり痛くありません。しかし首の手前(のど)は苦しいので、首の手前は決して絞めないように注意して下さい。しばらくすると犬は「キューンキューン」と鳴き始めます。
しかしここで反省したと思い、手を放すと犬は逃げるか手が離れた瞬間反撃に出てきます。犬が本当に反省した時は体の力がふっと抜けます。ただ体の力が抜けるまでに5分かかる子もいれば、50分かかる子もいるそうです。それまではトレーナーと犬の根性比べです。体の力が抜けることを確認したらそっと指を一本抜き、暴れることがなければもう一本の指を抜いてそっと犬を触ります。抵抗がなければ普通に触って大丈夫です。
 
食糞
 
パピーが食糞を行うのは本能的なものが原因です。7~8ヵ月ぐらいまでは子犬は栄養吸収がうまくできません。栄養が吸収できてないまま出てしますのでもう一度体内に取り入れようと食糞を行います。成長に伴い、食糞は行わなくなるので心配はありません。成犬が食糞を行う場合はフードのにおいが強いことが考えられます。犬には味覚がありません。わずかに甘味がわかるぐらいです。犬が食べ物を食べるのはにおいで食べています。フードのにおいが強すぎると糞にもにおいがついたまま出てきます。美味しいにおいがするため犬は食べるのです。そういった場合フードを変えるだけで簡単に食糞をやめさせることが出来ます。食べる習慣がついてしまっている可能性があるので糞をしたらすぐに回収して食べさせないことも大切です。それでもおさまらない場合糞にタバスコをかけるなど食糞に対する悪いイメージをつけることによりやめさせていきます。
 
★拾い食い★
 
拾い食いを行う子に対してはわざとフードを床に落として、拾い食いを行う前に下からアゴをたたき上げることによりやめさせます。普段から一度下に落ちたものは一度回収してしまってから与えるなど徹底して拾い食いを防止しなければなりません。慣れて来たらフードをよけて通ります。なお、とっさに食べたものを出させるアウトも並行して練習を行う方が理想的です。
 
★飛びつき★
 
飛びつく犬には号令は「オフ」でトレーニングを入れていきます。フセをさせた状態で短めにリードを踏み、飛びつくこうにも飛びつけないようにしたまま飛びつこうとした瞬間に「オフ」と号令をかけます。慣れて来たら飛びついてきた瞬間に「オフ」といいながら足を振り払い、飛びついて来なくなったら褒めます。
 
★トイレ★
 
トイレトレーニングで大切なことは叱らないことです。トイレトレーニングで叱ると犬はトイレをすること自体がいけない事だと勘違いをし、我慢をしてしまったり飼い主が見ていないところでしようとしてしまいます。トイレシートでしていることを褒めることが大切です。初めは散歩に行く時にシートを持っていき、おしっこをし始めたらおしっこがかかるようにシートをひろげます。シートにおしっこをしているところを見せて「賢いね」と褒めます。徐々にシートを引いてからおしっこをさせて褒め、初めは外の電柱、玄関の前、玄関と徐々に家の中に近づけていきます。
 
★マーキング★
 
マーキングは外させないことが大切です。外でマーキングを行おうとしたらリードを強く引き、やめさせます。おしっこは最初の一回でほとんど出すので二回目以降はマーキングです。必ずやめさせましょう。もしおしっこがまだ残っているのではないかと心配になるようならば最後にもう一回だけさせて散歩を終わりましょう。
 
★引っ張り★
 
引っ張りにはサイドが効果的です。犬が自分より前に出ようとしたらリードをゆるめた状態から強く引き自分の体側につけます。犬に行きたい方向に行かせないよう、素早く犬の前に回り込んで進路を塞ぎます。繰り返しこれを行うと少しずつ落ち着いてきてゆっくりと歩くようになります。
 
★落ち着きがない★
 
テンションがどうしてもあがってしまう子には落ち着いて接することが大切です。例えば素早く歩くと犬はテンションが上がってしまいます。触る時も首輪を持ってゆっくりと落ち着いた声で話しかけながら話すことが必要です。